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論文

鮮新世$$sim$$第四紀深成岩体の固結年代・深度に基づいた飛騨山脈黒部地域の削剥史

末岡 茂; 河上 哲生*; 鈴木 康太*; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 芝崎 文一郎*; 長田 充弘; 山崎 あゆ*; 東野 文子*; King, G. E.*; et al.

フィッション・トラックニュースレター, (36), p.1 - 3, 2023/12

飛騨山脈黒部地域には、世界一若い露出プルトンである黒部川花崗岩体を含め、10-0.8Maの若い深成岩体が複数露出する。深成岩体が一般に地下数km以深で形成されることを考えると、削剥速度は数mm/yrないしそれ以上に達する可能性がある。しかし、これらの若い岩体の貫入やこれに伴う熱水活動等の熱擾乱のため、熱年代法による、冷却史に基づく削剥史の復元は簡単ではない。本研究では、地熱条件に依らない削剥評価のため、主に鮮新世から第四紀の深成岩体の固結年代と固結深度から、黒部地域の削剥史の復元を試みた。固結年代はジルコンU-Pb年代測定法、固結深度はAl-in-Hbl地質圧力計により推定した。計14試料から固結年代と固結深度のペアを得た結果、固結深度は約6-10kmでほぼ均一で、東西及び南北のいずれにも系統的な変化を示さなかった。この結果は、黒部-高瀬川破砕帯の東側の断層ブロックが、東に傾動したと考える従来のモデルとは不調和である。固結深度と固結年代のプロットから復元された削剥史は、約5.5-0.8Maにはほとんど削剥が起こらず、それ以降の時代に平均で約7-14mm/yrの急速な削剥が起こったことを示した。この結果は、ダム堆砂量や宇宙線生成核種法から推定された数十から数千年程度の侵食速度や、約1Ma以降に信濃大町方面で黒部地域からの花崗岩礫の供給が急増したことと矛盾しない。0.8Ma以降の黒部地域の急速な隆起・削剥の原因としては、東西圧縮応力の発現以降、黒部地域の地温が高い領域に沿って変位・変形が局在化した可能性が考えられ、現在、レオロジーと地温構造を考慮した変形シミュレーションによる検証を進めている。

論文

(U-Th)/He法に係る湿式分析法の検討; 検量線法による親核種濃度の定量の試み

福田 将眞; 鏡味 沙耶

フィッション・トラックニュースレター, (36), p.14 - 18, 2023/12

(U-Th)/He法における親核種の定量には、世界的にはUやTh同位体スパイクを用いた同位体希釈法を用いることが一般的であり、多くの知見が蓄積している。一方、日本国内ではこれらの同位体スパイクの保持および使用が厳格に規制されていることから、同位体希釈法の適用自体が困難である。そこで、アパタイトやジルコンを対象とした湿式法による完全分解ののち、検量線法による親核種の濃度測定法について、その有効性の検証を試みる。分析試料はフィッション・トラック法の年代標準試料としても良く知られる、DurangoアパタイトおよびFish Canyon Tuffジルコンを採用した。本講演では、検量線法を用いた親核種(U, Th, Sm)の定量において、最適な内標準元素(Bi, Tl)を評価し、各鉱物試料における親核種の定量を実施したため、結果の一部を紹介する。

論文

日本の山岳地域におけるESR熱年代学の適用; 試料の前処理によるESR信号への影響の評価

梶田 侑弥*; 末岡 茂; 谷 篤史*; 磯谷 舟佑*; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (36), p.6 - 8, 2023/12

近年、低温熱年代学の手法を用いて、若い島弧である日本列島の山地の隆起・削剥史の推定が可能になってきた。電子スピン共鳴(ESR)法は、超低温熱年代計として期待される手法の1つであるが、応用研究は未だに少数であり、熱年代計としてのESR法の妥当性の検証を含め、研究事例の蓄積が求められる。本研究では、ESR熱年代学の日本の山岳地域への適用の前段階として、試料の前処理が年代値に及ぼす影響について検討するため、天然試料および人工石英を用いた露光・粉砕実験を実施した。実験室内における3日間の光曝露実験では、ESRシグナル強度に変化は観察されなかった。一方、試料の粉砕実験では、粉砕過程及び粉砕器具の違いがシグナル強度に影響する可能性が示唆された。今後の検討手段として、プレヒートの実施、天然試料を用いた粉砕の影響評価、Selfragを利用した粒子破壊を伴わない岩石粉砕手法との比較などが挙げられる。

論文

熱史からみたジルコンの標準試料への適性評価; 石川県鷲走ヶ岳層の例

長田 充弘; 中嶋 徹; 福田 将眞; 末岡 茂; 八木 公史*; 横山 立憲

フィッション・トラックニュースレター, (36), p.9 - 13, 2023/00

ジルコンを用いた年代測定における標準試料の探求の一環として、石川県白山市南部の下部中新統鷲走ヶ岳月長石流紋岩質溶結凝灰岩に注目し、ジルコンのU-Pb年代・FT年代と月長石(サニディン)のK-Ar年代の観点から検討した。本論では、鷲走ヶ岳月長石流紋岩質溶結凝灰岩を鷲走ヶ岳層と呼ぶ。3試料より得られたU-Pb年代の加重平均値は約21.9-21.7 Maを示し、誤差範囲で重なる。ジルコンFT年代やK-Ar年代は一部試料が誤差範囲で重なるものの、若い傾向にある。また、ジルコンのトラック長は3試料とも初期長より有意に短いトラック長が確認された。これらの結果から鷲走ヶ岳層のジルコンはU-Pb年代のような閉鎖温度の高い手法に関しては標準試料として有効であるが、FT年代などの閉鎖温度の低い手法には不向きである蓋然性が高い。

口頭

大深度ボーリングコアを用いたカリ長石のmulti-OSL熱年代法による東濃地域の地殻浅部の古地温構造復元

小形 学; King, G. E.*; Herman, F.*; 末岡 茂

no journal, , 

過去数十万年の侵食速度は、地質環境の長期安定性を評価する上で重要な情報である。光ルミネッセンス(OSL)熱年代法は、過去数十万年の数十度以下の熱史推定を可能とするため、従来の熱年代法では困難だった数十万年スケールの深度約1km以浅の侵食速度評価ができる。しかし、OSL信号は数十万年で飽和するため、OSL熱年代法による侵食速度の定量化は侵食速度の速い地域(数mm/yr以上)に限られる。侵食速度が遅い地域に対しては、ボーリングコアを利用し、長石の赤外光ルミネッセンス(IRSL)から古地温構造を復元することで、熱安定性(すなわち、侵食速度の遅さ)を評価できる。しかし、この手法の研究例は一例しかなく、また、ナトリウム長石を対象としている。本研究では、岐阜県東濃地域で掘削されたボーリングコアにmulti-OSL熱年代法を適用し、侵食速度が遅い地域に対するカリ長石のOSL熱年代法による古地温構造復元の適用性を検証した。深度約1km(約40$$^{circ}$$C)の試料のIRSL50$$^{circ}$$Cから復元した古地温は、現在の地温と一致した。これは、過去から現在まで熱的に安定であったことを示し、東濃地域の侵食速度と整合的な結果となった。この結果より、侵食速度が遅い地域に対するカリ長石のOSL熱年代法による古地温構造復元の適用性を確認できた。

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